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家相、理想の間取り
家相住宅 風水研究所


鉢植え

家相の間取り、理論

「間取り」を考えるとき、日本の「家相」と、中国伝来の「風水」がある。
日本の家相は、元をたどれば中国から伝わってきたものですが、長い年月を経て、日本の気候風土に合わせて形成され、江戸時代末に日本独自の「家相学」として発展を遂げたものです。。

日本の家相の間取りは、日当たりや通風など、家の機能を重視し、「住みやすさ」を目的としたものです。また現代でも、そのまま通用する理論も多数存在します。

他方、家相には「迷信」に類するような説も存在し、時として、それが『家相』の原典にもない出所不明の説であったり、根拠のない話であったりして混乱を招いている。家相理論の多くは「経験則や統計学」からくるものですが、説明の論拠が不足するため、理解が難しいところがあるのも事実です。

※以下、出典資料、「近代デジタルライブラリー」 国立国会図書館
家相秘伝集(上・下巻)家相極秘集伝洛地準則その他
インターネット公開(保護期間 満了)



日本の代表的な建築家(東京工業大学名誉教授)、「清家 清」氏(1918~2005年)は、家相について次のように述べられている。「家相とは、快適で心地よい住まいをつくるための 先人達の経験と知恵の結晶である」

「住宅を造るにあたって言われている多くの伝承は、それ相当の生活の知恵であったり、長い経験の結果であるからこそ、現代に生き延び伝えられているわけで、もしそれが荒唐無稽なものであれば、とっくの昔に消滅してしまっていたことでしょう。という意味で、現代になお伝えられる家相術は、昔からの一つの建築基準法であるとも言えるのです」。






家相の間取りプラン






玄関外 玄関内 リビング 和室

 家相の間取り、故事・由来・原典

「居間を主として、間取りの通路を定め、相性剋を考うべし」(家相秘伝集)

部屋の配置は「居間」を中心にするのが吉これは現代の住宅でも、間取りをするときの基本原理です。住宅で一番利用頻度が高いのが居間です。居間は家族が集まる場所であり、家の中心に据えるのは昔も今も同じ。動線的にも、居間が家の中心にあれば、使いやすいのは確かです。居間は明るく、「日当たり」が最も重視される


「間情隅奇に云う、屋は南に向うを吉とす」(家相極秘伝)

家は南向きが吉今も昔も変わらぬ原則です。間取り設計では、家は南から日光や風が入るようにするのがベスト。南は最も「陽の気」が強い方位で、日当たり・通風どちらをとっても、南は最高の方位です。南向きの住宅が難しい場合、あるいは南側がふさがってしまう時は、南側に天窓や窓を多く設けるなどの工夫が必要。


「南向き構居の家は、西方を座敷にし、東に庭を作る事吉なり」(家相極秘伝)

南向きの家は、西を座敷、東を庭にするのが吉。南向きの家は、西の方に座敷(和室)を作り、東側に庭を配置するのがよいとするのが家相の間取り。東に庭があれば、朝日が入り、日中の日当たりもよいです。西側に座敷(和室)を置いて側面を壁にすると、西日がさえぎられる。これで、夏は南東の風が入って涼しく、冬は暖かくなる。「省エネ」の家相の間取りです。

日本の伝統的な家屋は、屋根の庇(ひさし)が長く、また縁側があって、夏の直射日光が入らない作りになっていました。襖(ふすま)を開くと、部屋がつながって風の流れができました。昔の家屋は、「夏の過ごしやすさ」を考えて作られ、エアコンの無い時代の「先人の知恵」、気候風土に根ざした家相の間取り法です。

鎌倉末期の歌人、兼好法師の言葉がある。
「家の作り様は 夏をむねにすべし。暑きころ、わろき住居は、堪へ難き事なり」(徒然草55段)。その意味は、「家を建てるなら、夏の過ごしやすさを優先するのがよい。夏の暑さは耐えられない…」。



「竈(かまど)の方向の好悪(よしあし)を断る則(ことわるとき)は、東向き、辰巳(たつみ)向を吉とす」(家相大全)

台所は、東、東南が吉。台所が東や東南にあれば、朝の気温の低い時間に「朝日」が入る。また夏は東南の涼しい風が入り、温度が上がる午後は日が当たらないので、暑くならない。冷蔵庫がない時代は、この方位が台所に最も適しており、理にかなう家相の間取りです。



「宅中窓の有所は、東の方に開きたるを最吉相とす」(家相大全)

窓は東向きが大吉。東向きの窓が一番「日本の風土」に合っている。
東向きの窓は、夏は早朝からの涼しい朝日が差し込み、洗濯をしても午前中に乾いたりする。その代わり、午後には日差しが入らなくなってしまう。東向きは、夏は良いですが、冬は寒いのが特徴。一長一短です。逆に、西に窓を開けると暖かい日が入りますが、夏は西日が入って酷暑になる。


「北の窓は、婦人経水不順の者出来るべし」(家相秘伝集)

北向きの窓は凶。北に窓があれば、冬は冷たい北風が吹きつけ、窓側の温度が下がり、部屋を暖めようとしても、なかなか温まらない。これは現代でも言えることです。北に窓を作る時は大きな窓は作らないこと。こうしたことから、「北に窓を開けると、女性が生理不順になる、婦人病にかかるから良くない」という説が出てきました。(北向きのマンションの場合は、窓は「二重ガラス」と「露結対策」が必須)。


「凡そ窓を開く法は、西向の家南方に陽気を豊かに受ける口有て、南北の通しは吉相なり。南方を塞(ふさ)ぎて、北方計りにあるは宜しからず」(家相極秘伝)

西向きの家は、に窓をあけるのが吉。西向きの家は、南側に大きな窓をあけて陽の気が十分に入るようにし、同時に、北側にも窓を設けて、風が南-北に流れるようにする。こうすることで、通気がよくなり、夏の熱気も逃げやすくなる。南と東に大きな窓にすると、日光と夏の涼しい風が得られ、西や北の窓は小さめにし、西日や北風を防ぐようにする。これは現代もそのまま通用する家相理論の間取りです。


宅の西中に大道路も吉相と為(な)すなり」(家相極秘伝)

家の西に大きな道路があるのは吉。西に道路があると、敷地が有効に使える。敷地の北や西側に寄せて家を建て、東側、南側はなるべく広く空けるというのが基本で、西に道路があると、この原則に沿って家を建てることができます。

西側は夏は強い西日が差し込むので、窓は小さくする。このため、道路側の窓などの開口部が小さくなり、プライバシーが保たれ、車の騒音や排気ガス等を防ぐことができます。(日が当たる)東や南側は、窓を広く取ることができ、「日当たり」のよい居間や子供部屋などができます。(逆に、敷地が狭い場合、採光の面で不利になる)。北側に道路がある敷地も、ほぼ同じ利点がある。。

注文住宅1


家相の間取り、
土地建物

「巽(たつみ)の隠居舎有る時は障(さわり)無し。離(みなみ)の方位に隠居処有るは、前に準(ひと)しとす」(家相極秘伝)

お年寄りの部屋は東南、南に作るのが吉。これは現代にも通用する家相の間取り。
お年寄りは家にいる事が多いので、日当りのよい部屋が最適である。「日当たり」のよい東南や南に部屋があれば都合がよく、南東は朝日が入り、目覚めの早いお年寄りの部屋として理想的です。北や西の部屋の場合は、寒さや暑さ対策を施した部屋が必要です。

お年寄りの部屋は離れた場所に置かないこと。家族の集まる場所、居間の近くに部屋があれば、家族と顔を会わせる機会も多く、孤立を防ぐことができます。家相の間取りには、このような先人の智恵も多い。


「床の間は乾(いぬい)、子、酉に構えるは最も吉相で、坤(ひつじさる)、艮(うしとら)等は、主人頭頂を悩む」(家相図解全書)

床の間は、西と北の間に作るのが吉。床の間は書画や仏画、置物などの大切なものを置く所であり北・北西・西の間に置く。床の間のある側は全部が「壁」である場合が多い。これは西から北西、北にかけて、冬は寒い風が吹き込み、夏は強い西日が入るため、ここを「壁」でふさぐ役割をしている。南と東は「日光」が入るので、凶とされる。今でもそのまま使える家相の間取り理論です。

昭和初期、日本の建築美を高く評価したドイツの建築家「ブルーノ・タウト」は、「床の間は日本人の成し遂げた天才的な業績である」と絶賛したと言われる。。


「有来の古き建物、座敷、店の間など、其の儘にして、柱を切り継ぎなどをして新たに高く二階座敷を構ゆるあり。是、大いに凶き宅相とするなり」(家相秘伝集)

二階を増築するのは大凶。家相では平屋の柱に新しい柱を継ぎ足し、二階を増築するのは凶とされる。もともと平屋の「柱」は屋根を支えるためのもので、二階部分の「重み」を支えるものではない。このままでは不安定なため、二階家を乗せるために一階の柱を太くしたりなど、補強工事が必要になり、新しく立て替えた方が経済的な場合もある。増築の場合、上に伸ばすのではなく、横に広げるのがよしとされ、これは現代の間取りでも言えることです。


「宅地後高く、前下るを名づけて晋土(しんど)と謂(い)う。是に居する者は吉なり」(家相秘伝集)

敷地は前が低く、後ろが高いのが吉。宅地の前が低く、後ろが高いのを晋土(しんど)といい、逆の場合を楚土(そど)といい、晋土は吉、楚土は凶とされる。北高南低の敷地は、日当たりがよく乾燥した敷地になる。逆に北斜面の敷地は、日当たりも悪く、北からの寒いきびしい風が吹き、じめじめした敷地になる。

・南側が低く、北側が高い土地は吉。
一般に南向き住宅が吉であるから、「北が高く、南が低い」住宅が理想的で、日当たりが確保できるため「吉」とされる。南側に多少高い建物が建っても、北側の土地が高ければ、そこに位置する建物は日当たりが悪くなることはありません。

・東南の土地は「吉」。
東南の「角地」が高値で人気が高い。これは東側と南側に道路があることで、朝日や日中の太陽、通風などを効率的に取り込めるからです。また、西日は隣の建物が防御し、北風も隣の建物が防いでくれる。自然光や通風を取り入れるには、東南の「角地」は最適といえます。


階段
階段
天窓
天窓
床の間
床の間

「天窓は、未申(ひつじさる)の方に明けるを大凶とす」(家相秘伝集)


南西に天窓をあけるのは大凶。南西の天窓は直射日光を受け、特に夏は室内温度が上昇するので、凶とされる。天窓は採光の取れない場合は有効ですが、南西の場合は直射光を受けるので避けるのが無難。南西に付ける場合は、直射日光を受けない所に設置する。


「段梯子(はしご)は、中央の場所に設くる事を忌むなり」(家相秘伝集)

階段を家の中央に作るのは凶。古来より、家相では家の中央は「家の主(あるじ)」の場所とされ、大事にされました。また昔は照明器具がなかったため、家の真ん中に階段があると、階段周辺が薄暗く、それが原因で転落の事故も起きました。これゆえ家の中央にある階段は「凶」です。実際、今日でも事故が多いのが階段であり、間取りの際には注意が必要。


中央に厠(かわや)を構ゆ。是等の備は宅主病身、柔弱を主どるなり」(家相秘伝集)

家の中央に便所を作るのは凶
。間取りで一番難しいのが便所。家相では、家の中央は最も大事にされ、ここにトイレを置くのは大凶とされる。昔のトイレは「汲み取り式」で、(換気扇もない時代)、家の真ん中に便所があると、家中に臭気が漂いました。また夏になると腐敗が進み、「ハエやうじ虫」が発生して大変でした。このため、昔は家の外(離れた場所)に便所を作ったほどです。これは家相以前の問題です。→家相のトイレ

「水洗トイレ」になった現在でも、トイレの場所は問題となる。家の真ん中にある場合、給排水の配管が部屋の下を通るので、故障したとき修理が大変な作業になる。このような理由もあり、今日でもトイレを中央に置くのは、できるだけ避けるのがよいとされる。また
今は「水洗トイレ」が普通で、換気設備も整い、家相で凶とされた要因がクリアーされ、そのままでは当てはまらなくなっている。家相の間取りの解釈も、時代とともに変化します。


「雪隠(せっちん)門口に向うは、常に廱ちょうを煩う」(家相千百年眼)

便所と玄関が向き合うのは凶。便所は家の中で最も非衛生的な場所で、不浄とされる便所が、正門や玄関の前にあるのは、家相の嫌うところです。これは現在でも言えることで、玄関から入って、すぐ目の前に便所というのは、住んでいる人にも、お客さんにも感じが良くなく、何かと不都合も生ずる。家相の
トイレには吉の場所はなく、間取りで一番難しい場所。


「寝所の辺に「かまど」を作れば、小児に祟(たた)るべし」(家相極秘伝)

寝室が台所の近くにあるのは凶。寝室の近くにかまど(台所)を作ると、子供に祟りがあるので、「寝室と台所は離すべき」という考えです。台所は朝早くから家人が頻繁に動き回るので、近くに寝室があると、睡眠の妨げになる。また食べ物の煮炊きの匂い、調理時の煙や匂いが寝室に流れたりするので、台所と寝室は離すのが吉です。火事になると、隣の寝室で眠っている子供は大惨事になる。現代にも当てはまる家相の間取りです。


「玄関は、表門の正当にあるは凶し、左り、或いは右へ傍て備えるを吉」(家相大全)

玄関は、門と一直線にならないのが吉。玄関を右か左に寄せ、外から見えないようにする。昔の日本の住宅は開放的で、玄関の戸締りも厳重でなく、このため、外から家の中が見えないような工夫が取られました。門と玄関を一直線にしないで、変化を付けることで、家の中が見えなくなります。玄関と門がわずかな距離しか取れないときは、多少でもずらし、砂利を敷き詰めたり花壇を作ったりするとよい。「防犯対策」です。


乾(いぬい)の大樹は木精ありて能(よく)其の家を守護し、幸福を主(つかさど)る。故に乾の大樹は切(しきり)に伐(き)るべからず(洛地準則)

敷地の北西に大樹があるのは吉。乾(いぬい)=「北西」にある木はその家を守り、幸福をもたらすので、むやみに切ってはならないとされる。冬は北西から冷たい北風が吹きつけますが、北西に大きな木があると、北風を防ぎ、夏は強い西日を防いでくれます。大変有難いことです。

冷暖房機がなかった昔は、「風よけ、西日よけ」の大木は、大事な存在でした。これは今でも家を建てる際に注意しなければならない点です。北西にはなるべく開口部を作らない、作る場合は小さいものするなどの間取りの工夫が必要。


床の間 和室2 和室3

「山の尾根が終わった崖の下、あるいは、谷の出口に住むのは凶」 (家相一覧)


崖の下、谷の出口に住むのは凶。昨今の風水害を考えると、大規模な造成地は気をつける必要がある。(大規模な造成地の場合、「元の地形」が分からなくなるので注意が必要)。谷を埋め立てたり、山を削った所は地盤に問題があり、何年か後に地盤が沈下し家が傾くことがある。大雨の際には山崩れや洪水の恐れがあるので注意が必要。

「地名」は、昔そこがどんな場所であったかを示していることがある。たとえば、「谷津」などの地名は、海に出る前の谷間の出口の場所をさしているので、古い地名も参考になる。


「三角形は火災、又は争論を発する相とす」(家相秘伝集)

三角形の敷地は凶、四角形の敷地が理想です。二つの道路がY字型に交わる場所は三角形の土地が生まれる。このような土地には、火災や争いごとが起きやすいと言われる。三角形の敷地は使いにくく、建築的にも設計が難しく、無駄になる部分が発生して、デットスペースができてしまう。敷地が二本の道路に挟まれている場合は、車の出会いがしらの事故が発生したりする。注意


「床敷、段違いに構えたるは、大いに凶し」(家相秘伝集)

床に段差がある家は大凶現代の「バリアフリー」のさきがけです。昔の人は良く考えている。偉い。(床に段差が無いと一つの部屋として使うことができるが)、段差があると、転んだりして”つまずき”の事故が発生する。実際、今日でも住宅内の事故で多いのが階段です。


「子どもの家を、親の敷地内に建てるのは凶」 (洛地準則)

いわゆる二世帯住宅の問題です。親子の同居は今も昔も同じ問題を抱え、”含みのある教え”である!敷地が広ければ、同じ敷地に家を建てるのが経済的です。しかし後々に、息子や娘夫婦とうまくいかなくなった時のことを考えると熟考が必要。今日でも「スープの冷めない距離」に住むのが理想とされますが、お互いに干渉しない方がうまく行くということです。親と同居の場合でも、玄関は別々、台所や水回りも分けて計画するのが、うまくいく秘訣。


「陰気満つる家は衰え、陽気満つる家は栄える也」(地相家相大全)
「地宅と人気(ジンキ)の両吉互いによって幸いをまねかすものなり」。


家相や風水よりも、そこに住む人のあり様で、吉にも凶にもなるという。
当然の話しですが、家相だけですべてが決まるわけではありません。たとえ家相上、完璧な家に住んだとしても、住んでいる「人」に問題があれば、やがては家は衰退に向かう。要は、そこに住む人が大事で、住む人の「あり様しだい」で、吉にも凶にもなる。究極の家相です。

more続く・・・家相の「タブー」



「方位家の家つぶし」という「ことわざ」がある。
方位の良し悪しにこだわると、迷ってしまって話が進まなくなり、家が建てられなくなる。また方位にこだわり過ぎると、方位的にはよいが、「使い勝手の悪い家」が出来てしまう、ということを戒めた言葉です。家相であれ風水であれ、方位も大事ですが、こだわるべきは「住みやすさ」です。


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